3/22「クリテツ子の部屋」@高円寺Cafe U-hA

クリテツがお気に入りの音楽家を招いて
楽しい歌と演奏をお届けする催し
「クリテツ子の部屋」

カレーがおいしいCafe U-hAで
日曜の夜をのんびりお過ごし下さい。

3月22日(日)
「クリテツ子の部屋」@高円寺Cafe U-hA
開場17:30/開演18:00
cinnabom+石垣窓
アリソネ
クリテツ
1500円+ドリンク(500円)
ご予約はお店にメールにて(cafeuha@gmail.com)
お名前・人数・電話番号をお知らせ下さい。

Print

Yasushi.K & クリテツ 共同インタビュー!

『Spinning』リリース記念 Yasushi.K(共同プロデュース/トラックメイキング) & クリテツ 共同インタビュー

「バラエティのあるサウンドだけど、テルミンという一本の軸があるからまとまるだろうと」(クリテツ)

「バックのサウンドをどういう風にひっくり返したら曲が面白くなるかを考えました」(Yasushi.K)

Yasushi.K プロフィール

テクノポップミュージシャン/プロデューサー。
シンセサイザーをメインとした楽曲制作、リミックスを数多く手掛ける。
そのほか、映像制作やライターとして雑誌への寄稿も行うなど、その活動は幅広い。現在はプラムソニック等で活躍中。

ついに発売されたクリテツのファーストアルバム『Spinning』は、テルミンで奏でる繊細で幽玄なメロディを、バラエティ豊かなサウンドで彩った無二の作品となっている。中でもその核として据えられているのが、リード曲「Slow Dance」をはじめとする、エレクトロ・ビートを取り入れた楽曲である。“テルミトロニカ”とも言える、叙情的でありながら電子音響としての面白さも含んだこれらの楽曲は、テルミンという楽器の物珍しさだけではない本作ならではの魅力を抽出することに成功している。今回のインタビューでは、クリテツのみならず、リード曲「Slow Dance」ほかアルバム8曲中5曲の作曲とアレンジに携わり、共同プロデュースにも名を連ねるYasushi.K氏にも登場していただき、どのようにして本作が生まれたのかを語ってもらった。

(インタビュー&構成:森 樹)

 

――ふたりは10年来の知り合いで、しかも昭和の特撮やCMを愛好するという共通の趣味を持っているそうですが、なぜ今回、アルバムを共同制作するに至ったのでしょうか。

クリテツ 前回、自主で出した『Floating』が、これまで録りためたものを出したという形だったんです。今回新たに制作するにあたって、アルバムとしての勢いが必要だし、作業のクオリティとスピードを含めて信頼できる人っていうことで、yk(Yasushi.K)さんが浮かんだんですよ。結果、ykさんのユニットであるpLumsonic!(プラムソニック)のアルバムが延期になるという……。

Yasushi.K(以下、yk) 確かにクリテツさんのアルバムがあったので、延びちゃいましたね(笑)。

――(笑)。やり取りとしてはクリテツさんがデモを渡して、そこから進めていくような感じだったんですか?

クリテツ いや、ちゃんとデモを渡したのは1、2曲じゃないかな。

yk デモはデモとしてもらいつつ、最初はセッションして作ろうか?って話もあって。ココ(yk氏の自宅兼スタジオ)に集まったこともあるんですけど、TVで特撮とか見て遊んでいるだけで終わり(笑)。なので、こちらからいろんなサウンドのラフを投げるので、使えるやつがあれば教えてください、という形になりました。

クリテツ 僕は僕で断片的なものは投げていましたが、それよりはykさんのラフをもらいつつ作った方が良いかなと。それで、そのラフの上にテルミンを重ねていくという、制作体制的にはあら恋(※あらかじめ決められた恋人たちへ)に近い形になりましたね。あら恋でも、ある程度アレンジが出来た曲に、ここでテルミンを弾いてくださいという依頼が来て、それをこちらでフレーズを考えながら弾く、というパターンが多くて。

――そういう意味では、かっちり構成を考えて作るというよりは、互いにアイディアを出しながらまとめていく方向性だったんですね。

クリテツ かっちり決めた曲は「Glider」ぐらいじゃないかな。あれはモロにギターロックというサウンドにしようと思っていたので。とはいえ、最初はジャック・ジョンソンみたいな方向性で進めていたんですけどね。(「Glider」でプロデューサー・ギタリストとして参加した)石本(聡)さんが関わったから、よりアーリー90’s的な音になっていって部分はあります(笑)。それ以外の楽曲は、サビのフレーズがある程度完成すると、こちらで素材として録ったものを、ykさんに渡して構成していく、という流れでしたね。

――今回のコンセプトはどのように考えていましたか。もちろん、テルミンをメインに使うというのはあったと思いますが。

クリテツ むしろ、それだけでしたよ。作業を進めていくうちに、曲ごとの振り幅が出てきて、よく言えばバラエティに富んでいて、悪く言えばバラバラになったんだけど(笑)、テルミンという一本の軸があるから、そこまでとっ散らかったものにはならないだろうなと思っていました。

yk 最初はね、やっぱりコンセプトはありましたよ。オーガニックとか、カフェで流れても良い感じとか。でも、出来てきた楽曲は全然違うものになっていって(笑)。

クリテツ それはね、ykさんのサウンドにも引っ張られていったところはありました。こっちの方が面白いなって。ベースを弾いてもらった385のミヤさんを呼んだときが、ひとつの分岐点になりましたね。オーガニックは捨てました(笑)。ミヤさんもこのスタジオに来てもらって、バリバリ弾いてもらいましたから。

――なるほど。一方で、今回のリード曲になった「Slow Dance」の方向性だけで一枚作ることだって可能だったわけじゃないですか。

クリテツ そうですね。ただ、僕自身、気変わりがあるというのか……(笑)。あのサウンドで7、8曲あっても、それはやっぱり飽きちゃうかもしれないし。

yk 最初の2、3曲が固まった段階で、次に僕から投げたサウンドは、いかにクリテツさんが困るかっていうのを考えて渡していましたよ(笑)。「Jump Cut」とか。

クリテツ 「Jump Cut」はそんな意図だったんですね。

yk テルミンの表現力自体はものすごいんですけど、音色自体はやっぱり固まってくるのと、奏法に引っ張られる部分はあるわけですよ。早いスタッカートを用いるような曲にはできないわけで。だとしたら、バックのサウンドをどういう風にひっくり返したら面白くなるのかなっていうのは、だんだん試すようになりましたね。そしたら、「Jump Cut」とかもそうですが、クリテツさんがいい感じに暴れてくれました。先にテルミンありきで考えちゃうと、よくある「テルミンのアルバム」になっちゃうので。「Jump Cut」はね、最初クリテツさんは「これは違うなぁ~」って言ってましたよ。

クリテツ 言ってましたっけ? 忘れてるな~(笑)。今となっちゃ気に入っているんだけどね。あの曲にミヤさんのスラップが入ったら面白いねとなって、まずトラックを送って。もうひとり、ゲストとしてギターを弾いてもらっている大竹(康範)くんも、「Pop Quiz」のトラックを送って、そこに弾いてもらった形です。「Pop Quiz」は、周りの人に聞かせても評判が良くて。テルミンの曲って感じがしないみたいで、新鮮に聴こえると言われましたね。でも最初のデモは2分ぐらいで終わっていて(笑)。それをなんとかしようと、2分で一旦ブレイクついたけど、キーボードの人がやり足らなくて再び弾き始めた体にしてもらってます(笑)。大竹くんのギターもすごい遊んでくれていて、良かったです。

yk あのギターはすごくいい素材でしたよ。

クリテツ 両サイドから違うギターソロが流れるという。

yk 今回の作業で良かったのは、ゲストミュージシャンも含め、誰も「この演奏をここで切らないでくれ」とは言わなかったことですね。こちらも好きに遊んで良かったという。テルミンですら切って大丈夫でしたから。

――そこはライブでの再現性を意識するというよりは、曲の完成度を追求する方向性だったんですね。

クリテツ あら恋もそういうアプローチでやっていたんで、そっちの方がやりやすかったですね。

――アコーディオンとのデュエットも入っていますが、これをアルバムの中で共存させたのはどのような意図だったんですか?

クリテツ アルバム用の曲を集めるにあたって、ykさんをこちらの都合でいつまでも付き合わせるわけにはいかないので(笑)、というのは冗談ですが、やはりテルミンなんで、しんみりしたのもやっておきたいなと。それで、あら恋のカバーをやるのがいいかなと。アルバムでいうと『カラ』という、前々回のアルバムから収録しています。アコーディオンを演奏している田ノ岡(三郎)さんは、野外演奏仲間で、とにかく現場対応力がすごい方です。全国回って演奏されていて、今度シャンソンミュージカルにも出演されるくらいで。

――ykさんとしては、今回のアルバムと、ご自身のアルバムでかなり作業や心持ちは違いましたか?

yk それはもう、全然違いましたね。今回のアルバムのサウンドは、僕が責任を取らなくていいトラックばかりが入っています(笑)。音の組み立てとして、こうするとミックスが大変だろうなと、普段だったら避けるところとかにも挑戦していますね。最終的にミックスまでやりましたけど、あんまりまとまりを考えるよりも、荒々しさが出た方がいいと思ったので。そのあたりは、歌モノとは絶対的に違いましたね。

――テルミン自体が、不安定な部分がありますからね。

yk なのでバックのサウンド自体も、できるだけかっちりしないほうがいいかなと。手打ちのままでやっている部分も多いですね。ピッチも合わせすぎると良さが消えてしまうかなと。

クリテツ そこのあたりykさんはシンセの達人ですからね。

――普段やっている方向性とは本当に違う手法になった感じですね。

yk その流れで言うと、今回、クリテツさんとアルバムを作って一番良かったのは、普段接点を持たないようなバンドの人たちと一緒に音を作ることができたことですね。

クリテツ それは確かにありますね。ミヤさんと大竹くんを今回呼んだのは、ふたりともいい意味でエゴがなくて。自由にやってくれるし、感性的に似てる部分はあるかなと。

yk ミヤさんも、最初はどんな感じでベースを乗せていくんだろう探り探りだったのが、音を出し続けていく中でどんどんアイディアが出てきていて。

クリテツ あれは面白かったですね。大体ミヤさん自体が面白いからね(笑)。

yk だから今回は、かっちりとプロダクションを決めるっていうのはなくて、音出しっぱなし録音しっぱなしでどんどん音を足していく作業がすごく多かったです。アンビエントな「Floating」(「Spinning」8曲目」)なんて、ひとつのトラックを流して、そこにテルミンの音と僕の打ち込みをリアルタイムに足していくセッション形式で完成させましたからね。

クリテツ 普通、リアルタイムで打ち込みをやるってのは大変ですからね。それをレコーディングにおいてリズムを足したり引いたりできる人はなかなかいないですからね。まとまったというとアレですけど、『Spinning』だけに紡いでいってもらったという感じですよ(笑)。

――今のところまでで話に出ていない曲についてもお聞きしたいと思います。「Satellite」はykさん作曲ですね。

yk これはふたりでセッションしながら曲を作っていたときに、僕がシンセで弾いたフレーズを、クリテツさんがテルミンで再現した形です。なので、作曲が僕の名義だけになっています。

――そういう作り方の曲もあったんですね。

クリテツ テルミンを使ったアルバムなんだけど、基本的にベースとリズムの音色が決まれば曲はOKというか、そこがキモなんだなと。電子音楽が好きなので、そこがこだわりポイントにはなったのかも知れないですね。

yk 「Satellite」なんて、サビはテルミンの音がそのまま出ていて、ほかの部分はディレイで音を加工しています。すべてシンセでやっているように見えて、じつはテルミンの音になんですよ。音になってしまうとシンセに聴こえてしまいますが。

――リード曲になっている「Slow Dance」についても話を聞きましょうか。

クリテツ 曲自体は最初の方に出来ましたね。

yk あれはイントロのピアノ、最初の部分をわざと欠けさせているんですよ。少しだけ。それが謎っぽくていいかなと思って。

――アルバムのオープニングを飾っています。

クリテツ 自分自身が、いちリスナーとしてはアルバムを通して聴くことは少なくなってきているんだけど、自分で作るにあたってはけっこう考えましたね。

yk 「Slow Dance」もそうですけど、リズムは音を増やさないほうがいいとか、音色自体も軽いほうがいいとか、いつも作っているフロアでガッツリ鳴るようなキックなんかを一切使わない方向でやっていますね。それがアルバム全体の方向性にも繋がったというか。

クリテツ 確かにフロア仕様ではないよね。

yk どんどん音を軽くしていった印象はありますね。

クリテツ そこは最新のものにする必要もないし、かといって80年代どっぷりにするのもどうかと思って、あくまでありのままにというか。やっぱり僕自身はリズムマシンの音が好きっていう。音としては、チャカポコしていたくらいの、重くないリズムボックスの音を入れたいなと。

――「Slow Dance」はPVもありますね。

クリテツ あれもykさんにお願いして制作してもらいました。アルバムのジャケット用の写真を撮る日があったので、その日に合わせて来ていただいて。

yk 交差点とか、アーバンな部分は撮り足して使っています。

クリテツ ネイチャーな部分はアーティスト写真を撮ったところですね。そこでメイキングのようにカメラを回してもらって、編集した形です。

――では、アルバム一枚作ってみての感想はいかがでしたか?

クリテツ 音自体はこうやって出来上がりましたけど、今はまたプロモーションもあって、ソロアーティストはいろいろ大変だと実感しました。バンドは楽だったんだなって(笑)。それは勉強になりましたね。

――あら恋では脇を固める役割じゃないですか。それがソロになって、フロントマンになることの大変さはありましたか?

クリテツ それはやっぱりありました。今度やるときは、プロデューサーを立ててやってみたいですね。

――やはりクリテツさんのタイプ的に、どこか方向性を示してくれる人がいたほうがやりやすい部分はあるんですかね。

クリテツ 今回も、録りためていくうちに方向性が見えてきた部分がありますからね。

yk こうやって話していると、次のアルバムも出せそうな気がしましたね。次に何かするとしたら、僕のソロアルバムを作る体にして、クリテツさんのテルミンの音を入れて完成させる形もいいかもしれません。

――ライブもこれからやっていかれると思うんですけど、どういった形で?

yk これは書いておいてほしいですけど、北海道から沖縄までツアーで連れて行ってくれるみたいなので(笑)。

クリテツ まだなにも決まってないですけどね。言い続けてれば叶うかもしれないので誰か叶えて欲しいです (笑)。

6/14(土)イオンモール幕張でテルミン演奏!

渋谷タワレコインストア~あら恋のライブのあとはこれ!

学研「大人の科学マガジン」&クリテツ・プレゼンツ

不思議な楽器テルミンで遊ぼう!
~クリテツ(あらかじめ決められた恋人たちへ)

1st ソロ・アルバム「Spinning」発売記念イベント~

観覧無料

■参加方法
【大人の科学マガジン Vol.17(テルミン mini)】を蔦屋書店イオンモール幕張新都心、または当日即売会場にてご購入いただいたお客さまに、「ワークショップ参加券」をお渡しいたします。

クリテツのCD「Spinning」を蔦屋書店イオンモール幕張新都心、または当日即売会場にてご購入いただいたお客さまに、「特典引換券」をお渡しいたします。

ワークショップ参加券をお持ちの方には当日、イス・机をご用意いたしました優先スペースでのイベントへのご参加ができます!
優先スペースには限りがございます。予めご了承ください。

【大人の科学マガジン Vol.17(テルミン mini)】をご購入頂きましたお客さまは、一緒にムック付録キットを組み立てて音出し体験をしていただき、ワークショップ終了後にサイン会への参加ができます。

【SCMD-082 / クリテツ / Spinning】をご購入頂きましたお客さまには、ワークショップ終了後にサイン会ならびに本人より「クリテツ・プレイズ・テルミン スペシャルDVD」(当日CDご購入者限定特典)をお渡しいたします。

■主催
蔦屋書店イオンモール幕張新都心
株式会社 SOFT CONTENTS MANAGEMENT

■お問い合わせ先
蔦屋書店 イオンモール幕張新都心 TEL:043-306-7361

 

日程 6/14 (土)
時間 (1)13:00~ (2)15:00~
場所 1F ホビーコート
会場 グランドモール